JPEN

お知らせ

接着コラム

ミネソタ大学カールソン・スクール・オブ・マネジメントの学生と交流イベントを開催

24.05.31

2024年5月22日(水)、米国ミネソタ大学カールソン・スクール・オブ・マネジメント(CSOM)の学部生3・4年生を中心とする総勢30名の学生が東京の積水フーラー本社を訪問し、代表取締役のスコット社長を中心に積水フーラーの社員と交流しました。今回、同スクールの国際教育プログラムとして日本と韓国を2週間の予定で訪れており、今後グローバルにビジネスを進める上で求められる異文化コミュニケーションを直接体験し、理解を深めることを目的としています。

CSOMと積水フーラーの親会社であるH.B.Fullerは長年友好関係を築いており、今年の4月に積水フーラーのスコット社長は、米国ミネソタ大学でCSOMの学生向けに講演を依頼され実施しました。その際、スコット社長は日本・韓国を訪れる国際教育プログラムの計画を知り、積水フーラーの経験豊富でビジネスプロフェッショナルな社員たちとの交流を提案し、この交流イベントが実現することになりました。

CSOMの学生とディスカッション | 日本企業とグローバル企業の違いについて

はじめに、積水フーラーのスコット社長から、会社紹介を交えた歓迎のあいさつがありました。続いて、平田CTO兼技術本部長から積水フーラーの市場、製品、用途について簡単な紹介があり、製品を実際に手にした学生たちから多くの質問が寄せられました。

その後、スコット社長が司会進行を務め、平田CTO、岡田衛材紙加工・包装事業本部本部長、久田人事総務部長、坂本eデジタルマーケティング担当がパネリストとして参加し、CSOMの学生たちとパネルディスカッションを行いました。議題は「日本企業とグローバル企業の違い」、「日本企業50%米国企業50%のシェアを持つ企業として考慮すべき点」でした。学生たちからは、外国人として日本の慣習や文化に適応する難しさについて、さまざまな質問が出され、大いに盛り上がりました。

CSOMの学生にインタビュー | 日本への興味とその印象

ディスカッション終了後、今回参加したCSOMの学生のうち、3名の学生にお話をうかがいました。

一人目は、Kobi Schear(コビ・シャール)さんにお話をうかがいました。

専攻:情報システム管理
学年:CSOM3年生
お住まい:ミネアポリス(生まれてからずっとミネアポリス)

――日本のどのようなところに興味を持っていただいていますか?

私はサプライチェーンとオペレーションについて学んでおり、日本の製造プロセスや製品の品質の高さについて多くのことを学びました。個人的には、日本企業が得意とする効率性の向上やプロセスの連結に興味があります。自動車メーカーをはじめとして、日本は製造業におけるグローバルスタンダードを確立していると思います。

――スコット社長や積水フーラーの社員と話した後、日本に対する印象は変わりましたか?

授業で学んだ内容や、スコット社長がミネソタに来たときに話したことを聞いて、彼が話していた事柄の背景をよりよく理解することができました。また、スコット社長が実際に一緒に働いている人たちと議論するのを見たり、スコット社長がミネソタで語ったことを体験したりすることは、単に話を聞くだけでなく、実際のダイナミクスを体験する素晴らしい機会でした。

――日本で働いてみたいと思いますか?

今はさまざまなことを検討しているところでまだ分からないのですが、日本が好きになりましたのでまた訪れたいと思っています。現在の予定としては米国での就職を考えており、今年の夏にはミネソタに本社を置く水処理ソリューションを提供する企業でインターンシップを行う予定です。

――ありがとうございました!

続いて二人目は、Sydney Boyd(シドニー・ボイド)さんにお話をうかがいました。

専攻:財務/会計
学年:CSOM3年生
お住まい:ミネアポリス(ミネソタ大学キャンパス内)

――日本に対する印象を教えてください。

私は皆さんが大好きで、親切で温かく迎え入れてくれたと感じました。積水フーラーの皆さんはプロフェッショナルでありながらも、人との関係性を大切にしています。私が伝えたいことに気を配ってくれ、私の視点を理解しようとしてくれました。

――日本のどのようなところに興味を持っていただいていますか?

私はオープンマインドな視点を持つことがとても重要だと考えています。日本に来て、アメリカと異なる文化を体験することで、実際にオープンマインドな視点がどのように役立つかを知りたいと思っていました。たとえ日本で働くことがなくても、今後は異なる文化を持つ人々と一緒に働く必要がありますので、日本の文化を包括的に理解することは将来のキャリアに役立つと考えています。

――スコット社長や積水フーラーの社員と話した後、日本に対する印象は変わりましたか?

スコット社長がアメリカに来た際、日本企業がいかにヒエラルキー(ピラミッド型階層組織)を重要視しているコミュニケーションスタイルかを教えていただきました。本日の積水フーラーの社員の皆さんのプレゼンテーションを聞いて、彼らのコミュニケーションスタイルが単に製品を売ろうとするような取引的なものではなく、はるかに関係的なものであることが感じられました。積水フーラーという会社がどのように機能し、どのようなアプローチでこれほどの成功を収めているかをより深く理解することができました。

――今後はどのような企業で働いてみたいと思いますか?

夏に大手会計事務所でインターンを予定しており、フルタイムのオファーを期待しています。別の会計事務所でも仕事をする予定です。

――ありがとうございました!

最後の三人目は、Selah Jacobs(セラ・ジェイコブス)さんにお話をうかがいました。

専攻:人事
学年:10日前に卒業したところ
お住まい:ミネアポリス(ミネソタ大学から歩いて20分)

――10日前に卒業されたばかりとのことですが、その後のご予定をうかがえますか?

グローバルで事業展開する化学メーカーに就職し、採用担当者として、私たちの会社で働く人を募集し、雇用する仕事に就く予定です。

――おめでとうございます!日本のどういったところに興味を持っていただいていますか?

私はアメリカの人事についてしか知識がないため、日本の人事に興味があります。日本企業が社員や従業員に対してどのような方針や慣行を持っているのか、そしてそれがアメリカとどう違うのかを知るのは大変興味深いことだと思います。また、日本の文化がビジネスやビジネス環境に非常に溶け込んでいることも興味深いです。日本で働くことに興味があり、とてもクールだと感じています。

――日本への印象を教えてください。

私は祖母が日本人なので、来る前はあまり知らなかった日本の歴史を聞くことができて、とても興味深かったです。祖母がどこで生まれ、どこから来たのかを知ることができたのは特に楽しかったです。いつかは日本語を勉強したいと思っています。日本語を学ぶことは、ビジネスの面でも趣味の面でもとても魅力的だと思います。そうすれば、再び日本に戻って暮らすことができるかもしれないと思っています。

――日本人に対する印象もうかがえますか?

日本人はアメリカ人と比べると控えめですが、フレンドリーだと感じています。今回の旅行中、地下鉄で迷っていたとき、親切な方が近づいて来て助けてくれました。この国の人たちと出会えて本当に嬉しかったです。

――スコット社長や積水フーラーの社員と話した後、日本に対する印象は変わりましたか?

久田人事部長と話をしたのですが、彼は日本企業が従来のヒエラルキーと企業文化を重視する体質からの脱却を目指し、ビジネスの運営方法についてさまざまなアイデアを模索しようとしていると言っていました。その言葉を聞いて、私は日本企業が人材管理や事業運営の新しいアイデアに対してオープンであることは素晴らしいことだと思いました。これは、日本企業が外国人と自国の社員の両方から新しいアイデアを聞くことに前向きであることを示し、私の日本企業への印象にポジティブな変化をもたらしました。また、久田人事部長は日本とアメリカの両方の企業で働いた経験があり、特に両国のコミュニケーションの違いについて聞けたことは非常に興味深く、感銘を受けました。

――ありがとうございました!

日本の文化に興味を持っていたり、異文化コミュニケーションに興味を抱いていたり、日本の製造業に興味があったりと、学生の皆さんはさまざまな動機でプログラムに参加されました。今回の交流会を通して、学生の皆さんに新たな発見をしてもらえたなら幸いです。

積水フーラーは、日本企業50%、米国企業50%出資の合弁企業の強みを活かして、今後もこうしたグローバルな交流の機会を広げていきたいと思います。