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接着コラム

【Glue Talk】EV製造における軽量接着剤:重量削減と航続距離向上の鍵

25.11.04

本記事はH.B. Fullerのウェブサイトに掲載された技術ブログを積水フーラーが翻訳したものです。
記事原文は以下のリンクからご覧いただけます。
Lightweight Adhesives for EV Manufacturing: Reducing Weight, Improving Range

執筆者:Jessica Sundberg(グローバル E-Power & クリーンエナジー プロダクトマネージャー)


電気自動車(EV)革命を支える「軽量化」と接着技術の力

電気自動車(EV)への世界的なシフトが加速する中で、各自動車メーカーは、より高効率で、信頼性が高く、環境負荷の低いEVの開発を進めています。その中で常に重要な課題として浮上するのが「車両重量」です。

EVの軽量化は、エネルギー効率の向上や航続距離の延伸に欠かせない要素であり、この課題解決の鍵として“接着剤”が注目されています。


EV製造における重量の課題

内燃機関(ICE)車とは異なり、EVには数百キログラムにもなる大型バッテリーパックが搭載されます。この重量増加は、航続距離やハンドリング、エネルギー消費に直接影響します。

こうした重量課題を乗り越えるため、自動車メーカーはアルミニウム、複合材料、先進樹脂などの軽量素材を積極的に採用しています。しかし、これらの素材には、同じく先進的な接合技術が必要です。そこで接着剤やシーラントの出番です。これらは強く、耐久性があり、さらに柔軟性も備えた代替手段として、EV設計に新たな可能性を開きます。


軽量化に接着剤が不可欠な理由

接着剤には、従来の機械的接合(ボルト・溶接)では得られないメリットがあります。

  • 重量削減:軽量なフォーム材や構造用接着剤を使うことで、他の構造部材を削減でき、軽量化が可能。
  • 応力分散:接合部全体に応力を均一に伝えることで、耐久性を向上。
  • デザイン自由度:シームレスな外観や空力設計を実現し、新しいデザインを可能に。
  • 異素材接合:金属やゴムなど異なる材料同士を、強度を損なわずに接合可能。

こうした特性により、軽量化と安全性の両立を目指すメーカーにとって接着剤は不可欠な技術となっています。


EV製造における軽量接着剤の主要用途

自動車業界やEV業界で進む軽量化の取り組みにおいて、接着剤が貢献できる方法には、実にさまざまなものがあります。

1. バッテリーシステム

バッテリー周辺は、高い安全性と精度が求められる領域です。接着剤は以下を実現します。

  • 構造接着:モジュール、ケース、冷却システムを確実に固定
  • 熱管理:熱伝導性接着剤が放熱を促進し、バッテリー寿命を向上
  • シール性:水・ホコリ・異物から保護し、信頼性を確保

H.B. Fuller のTIM(Thermal Interface Material:熱伝導材料)やシーラントは、放熱性を高め、バッテリー性能を向上させ、過酷な環境から長期的に守るよう設計されています。

2. 車体およびシャシー

車体やシャシーの軽量化は、航続距離の向上に最も効果的な手段のひとつです。接着剤は以下の点で貢献します。

  • 溶接や機械的接合の代替による軽量化
  • 衝突時のエネルギー分散により耐衝撃性を向上
  • 複雑な構造や異素材の設計自由度を拡大

H.B. Fuller の構造用接着剤は、高い強度と軽量性を両立した接着を実現し、シャシーやボディパネルにアルミニウムや複合材料を採用することを可能にします。その結果、OEM各社は強度や安全基準を維持しながら、車両の軽量化を進めることができます。

3. 内装部品

車内においても、接着剤は性能面とデザイン面の両方で重要な役割を果たします。

  • シートやダッシュボード、内装トリムの軽量基材を接着
  • 振動・騒音を低減し、より静かで快適な乗り心地を実現
  • 現代のEVインテリアに求められる、クリーンでシームレスな美しい仕上がりをサポート

低VOCの車内用接着剤から、音響対策まで、H.B. Fuller のポートフォリオは軽量で快適、そして持続可能な車内空間づくりを自動車メーカーに提供しています。


軽量化だけではない接着剤のメリット

軽量化が主な目的ではありますが、接着剤がもたらす価値はそれだけではありません。

  • 安全性向上:衝突エネルギーを分散し、乗員保護に貢献
  • 空力性能の改善:滑らかな外面で抵抗を低減し、効率を向上
  • 耐久性向上:振動・疲労・腐食に強く、車両寿命を延ばす


EV向け軽量接着剤の最新トレンド

軽量化以外にも、接着剤が貢献しているEV市場の革新的なトレンドはいくつも存在します。

  • 多機能接着剤:構造接着に加え、絶縁性・熱伝導性などを兼ね備えるタイプ
  • サステナブルなソリューション:バイオ由来や無溶剤タイプによるEVメーカーのサステナビリティ目標への適合
  • 高温耐性の向上:バッテリーや電子部品の高熱に耐える新素材
  • 高精度な自動塗布技術:大量生産での効率・精度向上と廃棄削減

H.B. Fuller はこれらのトレンドに対応する接着技術を積極的に開発し、先進的なEVづくりを支えています。


H.B. Fuller のEVの未来へのコミットメント

H.B. Fuller は、次世代EVに求められる接着技術の可能性を広げることに全力で取り組んでいます。
精密さ、性能、持続可能性を兼ね備えた軽量化ソリューションを通じて、バッテリーからシャシー、インテリアまで幅広い領域でEVメーカーの課題解決に貢献します。

軽量化だけではなく、よりクリーンで効率的、そして持続可能な未来の移動手段を共に創るパートナーとして、H.B. Fuller はこれからも革新的な接着ソリューションを提供し続けます。


※積水フーラーはオリジナル製品だけでなくH.B. Fuller品も一部取り扱っており、ご紹介が可能です。
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※本記事で紹介している各種ソリューションは、積水フーラーの機能材事業部が担当しております。
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